「共に、一歩前へ。」
この度、当院では新たに作業療法士(OT/Occupational therapist)を採用しました。
2020年4月から「手の外科専門外来」を開設、次第に肘・手関節・指など上肢の患者さんが増えてきました。
手や指は細やかな作業を行うことができ、不自由になると日常生活や仕事において
困難なことが増えて生活の範囲を狭める事になってしまいます。
手や指の機能は複雑で、細やかなリハビリテーションを行っていく必要があります。
手の障害においては、作業療法の一つの分野として確立されており、作業療法士が強みとしている分野です。
手の外科専門外来の患者様に、より良いリハビリテーションを提供すべく作業療法士を採用しました。
<作業療法士と理学療法士の違い>
足については歩くという、人の動作で基本的な部分にアプローチしていく一方で、
手に関しては、その人の活動場面によって動きの要素は様々で、
料理や裁縫などの細かい動きから、畑作業や重いものを持つなど大きな力を必要とする動きなど多岐に渡ります。
こうしたことから、同じ疾患で入院された方でも、患者さんによってリハビリのゴールが変わってきます。
私たちは普段何気なく生活していますが、「歩く」動作の先には目的があり、
その目的を達成するために「手で行う」作業があります。
そうした必要な動作を追及し、受傷後も、その患者さんが目的とする動作が変わりなく行えるための回復を目指すのが
手のリハビリ、作業療法士の仕事になります。
<作業療法士よりコメント>
「作業療法士として13年目になります。
これまで様々な疾患の方の手や上肢を見てきて、その人の生活スタイルに合わせたリハビリテーションを心掛けてきました。
この度、整形疾患を専門的に見ていく中で、パフォーマンス向上や健康増進に繋がるリハビリテーションを提供できたらと思っています。」
(作業療法士 林 清寛)
<理学療法科科長よりコメント>
「作業療法士と理学療法士、職種は違いますが患者様に対する思いは同じです。
それぞれの専門性を活かし、連携を取りながら、生活するうえでの不安の解消ができればと思います。
患者さんに寄り添いながら「少し先」の方向性を示し、一緒に、一歩ずつ前へ進めて参ります。」
(理学療法科科長 福井 直亮)